その6 歩いてる時間のほうが印象に残る街
京都って、観光地の名前より、その間を歩いてる時間のほうが印象に残る街なのかもしれへん。
今回、北野白梅町から西陣を歩いて、出町柳へ行って、白川通を北へ、さらに北山通から深泥池のほうまで歩いた。
……いや、あとから地図見たら、ほんまによう歩いたなって思た。たぶん明日から筋肉痛やろな。でも、不思議と「しんどかった」より、「空気が気持ちよかった」が残ってる。
西陣は、昔おじが住んでいたこともあって、ずっと気になっていた場所やった。千本通にアーケードがあって、今出川通を市電が走っていた頃の話を聞くたび、“昔の京都の日常”ってどんな感じやったんやろ、って想像してしまう。
大通りは整っていて、京都らしい景色が広がっているけど、ほんとうに心に残ったのは、少し横道に入った路地やった。古い家。小さな植木。静かな商店街。洗濯物が揺れる細い道。そんな風景の奥に、ちゃんと人の暮らしが続いている感じがして、「あぁ、これが京都なんかな」って思た。
白川通を北へ歩くと、だんだん山が近くなって、空気が少し静かになっていく。北山通はおしゃれなんやけど、どこか落ち着いていて、さらに横道へ入ると、少し田舎っぽい景色も残ってた。都会なのに、山が近い。その距離感が、京都らしいと思う。
Townwalkin'の担当をするって決まった時は、正直かなり不安やった。でも今回、歩いた景色と、写真と、イラストがひとつにつながった時、「あ、これでいいんや」って少し安心した。たぶんTownwalkin'って、“どこへ行ったか”より、“どう歩いたか”を残すものやと思う。 |